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※下の写真は、付属品を直接見てご理解いただけるうよう独自で作製したものです。
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造り毛芯(前身頃の芯地)
上着の中でも最も重要な基礎となる土台です。
型はさまざまであり、前身頃のパターンや表生地に合わせ、厚さ、ハリ感(硬さ)などが問われます。
着心地の良さは、まさに土台となる造り毛芯にあると言っても過言ではありません。
型崩れを起こさず美しいシルエットを保つ芯地であり、表地との馴染みにも優れています。
刺し方(縫い方)は主に、チドリ、ルイスがあります。
特に表地の中でも薄い物などは、ルイス刺しにより芯地に動きを出しソフトに仕上げると、表地に対して当たりが少なくなります。
チドリ刺しは芯地にハリ感(硬さ)を出しますが、芯地の動きが少なくなり、表地によっては当たりも出やすくなります。-
- 土台毛芯・・・
- 純毛芯(土台芯と胸増芯の間に肩バス芯が入り、肩のシルエットを美しくする)
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- 胸増毛芯・・・
- 純毛芯、または特殊な馬毛(本バス毛芯)、馬のたてがみ、尻尾。
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- フェルト・・・
- ウールフェルト、前肩、胸、袖付け周りをソフトに仕上げる。
(フェルトは、当たりを防止すると共に、汗を発散する役割があると思われる)
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- スレキ・・・
- 綿を使用。左写真図はヨコ刺し(リング刺し)。第一ボタンから裾にかけて丸みを出す。他に、チドリ刺しもあり。
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肩パット
基本的に天然繊維を使用します。
肩パットにも色々とあります。パターン、素材、大きさ、厚さ、ハリ感(硬さ)等が問われます。
使用している綿にも色々とあり、布団綿は自然にソフト感が出て、潰れにくくする素材です。 -
裄綿・垂れ綿
基本的に天然繊維を使用します。
裄綿にも色々とあります。パターン、素材、長さ、厚さ、ハリ感(硬さ)等が問われます。
素材に関して、天然繊維は生きているので復元力があり、袖山や袖周りを美しくします。
特にウール綿は他の綿よりも袖付け周りの膨らみを維持でき、型崩れを起こしにくいため、美しいシルエットを保てます。 -
カラークロス
ウール素材を使用。
表生地の使用に比べ打ち込みが甘く、衿芯との相性が良いため、美しく仕上がります。 -
衿芯
基本的に天然繊維を使用します。
ジャケットは上衿で決まるとも言われているので、素材に合わせ、ハリ感(硬さ)等が問われます。
素材としては、亜麻100%がもっとも良いと思われます。
麻は、熱や湿度等の変化による伸度が少なく、型崩れを起こしにくいため、美しいシルエットを保てます。
亜麻100%は高価なため、近年は麻と天然繊維との混紡糸も使われます。 -
スレキ(ポケット布)
基本的に天然繊維を使用します。
スレキ(綿素材)は、縮絨をした商品の方が伸縮がなく、ソフト感もあって良いと思われます。
綿スレキの場合は使用していても、毛玉ができず、肌触り感が良いと思われます。
近年は製品洗い、製品染め等も多く、その場合は縮絨をしていない物が良いと思われます。
(製品加工方法によっては、縮絨をしてある物も使い分けます) -
袖口芯
厚み感や丸みを出して型崩れを防ぎ、ホールの力芯になります。